箱庭遊び

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名刺代わりの映画10選

というタグがあったので、Twitterではなくこちらに書いてみる。
10作品だけというのは難しかった。他にもたくさんあるのだけど、

自分の価値観が変わった、原風景として存在する作品、などを基準として選んだ。


1.ロード・オブ・ザ・リング


まず映像が美しい。どのシーンを見ても美しいというのはそれだけで価値があると思う。
物語的には王の帰還が好きなのだけど、映像美としては旅の仲間が一番好き。
ホビット庄の長閑な風景もさることながら、裂け谷の全景を初めて見た時には涙が出た。


そして音楽も素晴らしい。フロドが遠く離れた故郷を想う時、いつも流れているのが『ホビット庄の社会秩序』という曲。
美しい故郷を守るために、フロドとサムは帰らぬ覚悟を決めて荒地を進み、地獄のような山に登る。
そんな中あのメロディが切なく響く。エモい。


映画も漫画も全部ひっくるめて一番好きなセリフはなにかと聞かれたら、私は王の帰還のサムのセリフを答える。

「I Can't Carry it for You……but I Can Carry You!」

私にはあなたの重荷を背負うことは出来ない。でもあなたを背負うことはできる!

めっちゃ脳筋。でもそれがいい。


物理的に背負えるよ!だから行こう!っていう意味なんだけど、サムの勇敢さと素朴さと、
最後までフロドを見捨てず諦めなかった友情とか忠誠心とか、
あなたの荷はあなたにしか背負えないけど、それごと俺が背負って登っててやんよ!っていうその懐の深さ。


ワンピースで、チョッパーを船に誘う時、あれこれ理由つけて行けないって言うチョッパーに
ルフィが「うるせぇ行こう!」って言い放ったシーンは有名だけど、あれと同種の勢いと漢気を感じる。


銀魂にもあったね。
紅蜘蛛篇で、坂田が「てめーに荷ごと弟子背負う背中があるかァ!」と地雷亜に叫んだシーン。


おまえが背負ってるいろんな事情何かもひっくるめて、おまえごと背負っていくよ、ってそれもう愛だよね。
フロドとサムの間には、友情とか仲間とかそういう言葉では表現しきれない愛が存在した。別に腐った意味でなく。(サムはその後結婚してるし)


だからこそ、物語の最後、灰色港での別れのシーンがとても切ない。
まぁ、最終的にはサムも同じ場所に旅立つんだけどさ。
(ただ、この去った場所であるアマンというのが、解釈的にあの世に近いものがあるので、結局まぁ死別と似たようなことではある)

指輪は世界観も含めて本当に大好きな作品。
ただ、翻訳の文体がどうしても合わず、原作の本は何度挑戦しても途中で挫折しているという体たらくだったりする。


(サムについて色々言っておいてあれだけど推しはピピンです。お歌がとってもうまいんだよ!
あんなおっちょこちょいギャグ担当みたいに描かれてるけど、めっちゃイケメンボイスで甘い歌声を聞かせてくれるので、みんな王の帰還を見よう。)



2.千年女優


私と平沢進師匠を出会わせてくれた作品。
故・今敏監督の作品では他にもパプリカとかも好きなんだけど、最初に観たのがこれだったのでこちらを。
物語は途中から現実と夢が交錯する感じで次第にカオスになっていくのだけど、
一貫して千代子の「あの人を追いかけたい」という想いはぶれず、というよりもその執念の愛に物語は収束していく。

ラスト、宇宙まで行こうとする千代子の
「だって私、あの人を追いかけてる自分が好きなんだもの」
というセリフからの平沢師匠ロタティオンのイントロがかかるあの流れは本当に神がかっている。

3.千と千尋の神隠し


幼少時よりジブリ作品というか宮崎駿監督作品を見て育ってきたので、トトロとかラピュタとか魔女宅とか他にもいっぱいある中、
なぜわりと近年のものであるこれを選んだかと言うと、やっぱり映像が美しいからです。

雨が降ると海に沈む街、水面を走る線路、夕景の中進む列車と影の乗客。
ラピュタもののけも映像は美しいけどなんでせんちひかって、まぁ物語として少女の成長話っていうのが好きなのもあるけど、
情景がまるで夢の中のようというか、千尋の心象風景に近いものである、というのが大きい。幻想的で美しい。


それから、特筆すべきは、ハクの名前を思い出した後、
落ちていく千尋の瞳から溢れる涙が空に登っていくその画!!

涙っていうのは当然ながら下に落ちるんですよ。重力があるから。
コナン1話で新一くんも言ってましたけどね、ジェットコースター乗る段階で泣いてたから涙が横に流れたんだとかなんとか。
つまりなんらかの力が作用しない限りは下へ落ちるんだよ涙って。

あんなに美しく天に昇る涙を見たことがない。
あのシーンを見て、宮崎監督天才だなぁと思った。


ジブリ作品で好きなカップリング、ハウルとソフィとかパズーとシータとかトンボとキキとかたくさんあるけど、
私はせんちひは成長物語であると共にプラトニックラブストーリーだと思ってるので、千尋とハクにはぜひとも再会して幸せになって欲しい。
あの後ハクは湯婆婆にーとかあれこれ噂はあるけど、知らん。


4.ラヂオの時間


何度も見返しているかといったらそうでもないんだけど、三谷幸喜作品で一番最初に好きになったのがこれなので。
出てくる場所はほとんどスタジオの中だけ、しかもラジオドラマ収録現場という狭い世界でこんなにも面白いドラマが繰り広げられるんだなぁという。
ラストでトラックの運転手が来るとこなんて、予想はしてても小気味よいよね。

全然壮大じゃないし、物凄い大事件が起きるわけでもないし、でも当事者にとっては事件は現場で起きていて、
これを乗り越えたたところで明日も変わらない現実が待っているのだけど、でも、なんかちょっと今日は良い気分で眠れそう、
みたいな余韻を残す作品が物凄く好きで、突き詰めると自分もそういうのを作りたいなという思いがあって、でも難しいから憧れるなという、そういう作品。

ちなみに次点で好きなのは有頂天ホテルです。


5.バック・トゥ・ザ・フューチャー


SFが好きなんですよ。とくに時間跳躍系の話が大好き。
そういうものの原点になったのは、おそらくこの映画だと思う。

1、2、3と続けてみた時の爽快感たるや。
もともと1だけの予定で、あとから2と3が作られたそうなのだけど、そんな大人の事情とか微塵も感じさせない完成度の高さ。

2と3の繋ぎなんてもうエモすぎて失神するよね。
1でマーティを未来へ送り出したばかりのドクのところに3のマーティが来るんだよ。
むかーしから用意されてた手紙が届いたり、隠されてたデロリアンが過去の世界に存在したりするんだよ。すべてこの時のために。
もっと細かい時間パズルのある作品は他にもいろいろあるけど、なんだかんだやっぱり好き。


6.コンタクト


SFがねぇ、好きなんですよ……(2度目)
コンタクトはね、時間跳躍こそないものの、宇宙へのロマンがすべて詰まってる。
あらすじは面倒だから検索していただきたいのだけど、物語のクライマックスまでずっと舞台は地球で、現実的な話の中進んでいく。
引っ張って引っ張って、ようやく主人公が目にする宇宙は、心の底から美しかった。
それから、人間は、地球はこの宇宙でひとりぼっちではなかったんだ、という希望。

宇宙の果ての果てに希望を見出す話。
そこはきっと誰の心の奥底にも存在して、みんな繋がってる。私たちは広義で一つなのだ。みたいな感じ。(解釈には個人差があります)
もう、いいからとにかく見てくれ。


7.映画 ちびまる子ちゃん わたしの好きな歌


DVD化を切に希望している。
原作は漫画でも買えるのだけど、この作品の真髄は映像にある。たまにケーブルテレビとかでやっているので、機会があればぜひとも見ていただきたい。
さくらももこの色彩感覚やメルヘンな世界観を存分に発揮したミュージックビデオシーンと、まる子の成長物語が同時に味わえる映画です。


8.劇場版名探偵コナン ゼロの執行人


これを入れるか否か、迷いに迷って何度も消したけど結局戻した。
近年ハマっているジャンル作品についてはあえて外したのだけど、
(銀魂の劇場版完結編とか、忍たまの劇場版とかも大好き)これは新たな価値観を得たという意味で外せなかった。


なにしろ、私はこれまで生きてきて同じ映画を5回見に行ったことはない。
5回?いや6回だっけ……この間4DXも見に行ったのだけどその前までに何回言ったのかもはや定かじゃない……。
100執行とかしてる猛者もいるからそんなお方に比べたら6回なんて鼻で笑うレベルかもしれないけど、自分の中では6回も見に行ったことは奇跡に等しい。

そもそもあまり映画館に行って映画を見るということをしない。見たいなーと思っているものでも、
結局DVDが出てからとか、なんなら配信が来てから見ることの方が多い。だからこの数字はやはり奇跡なのだ。


安室透沼には純黒で一度落ちているのだけど、そんな純黒だって行ったのは2回だ。
では、今回一体何が起きてそうなったのか。


正直祭りに乗っている感もなかったわけではないのだけど、それ以上にこう……言葉を選ばず言うならば、ゼロの執行人はシャブだった。


私の場合、全編を見に行っていたわけではない。クライマックス手前までのミステリーシーンは、何度も見て覚えてしまえば正直少し退屈にもなる。
ただ、ラスト数分のあのシーンだけは、何度見ても脳内に何かの物質が分泌されるのをひしひしと感じていた。

アドレナリンですかね。たぶん。ガンギマリ顔でモノレールに突っ込んでいった降谷と同じ脳内物質が、我々の脳にも溢れていたのだと思うんだ。


そういうわけで、あのシーンを見ると気持ちいいから何度も何度も通っていたのである。
ゼロシコは見て聞くタイプの合法シャブです。



9.インディペンデンスデイ


ハリウッド映画らしい、ドーン!バーン!イェーイ!アメリカ最高っフー!っていうパニック系SF映画です。
と書くとまるでdisってるように見えるけど、まったくそういう意図はない。

ハリウッドらしいエンタメ作品の王道を行く映画の中でも、とりわけこれは見終わった後実に気持ちいいタイプの映画なので、ここに入れてみた。

ハリウッドらしいエンタメ映画を中身のない作品だと毛嫌いする人もいるらしいけど、まぁたまに流行りにのっただけかな?っていう作品もあったりするけど、これは分かりやすく面白くてスカッとします。

大統領の演説シーンは、日本人である私が聞いても胸が熱くなる。あと雲の中から宇宙船の母艦が顔を出すシーンね。ヒエーーでかいーーこれ人類滅ぶ無理ーってなるね。
スカッとしたい人におすすめする映画。


とはいえ、ウィル・スミス映画の中で言うと、MIBとアイアムアレジェンドの方が好きだったりする。


10.ミスト


スカッとする作品を直前にオススメしておいて、次がこれっていう。というかこれを入れるかどうかも悩んだのだけど、
「これまで見た中で一番モヤっとした映画はなにか」と聞かれたら間違いなくこれを挙げるので、あえて入れました。

後味悪い映画といえば必ず名前があがる作品です。
詳しいあらすじはやっぱりググって欲しいのだけど、
ざっくり言うと、極限状態に置かれて視野の狭くなった人間の選択ミスにより迎える死よりも辛いバッドエンド……かな。

私はこの映画をあらすじも知らずに見て、しかもたしか明け方だったんだよね。で、見始めちゃったら気になるから最後まで見て、あまりのバッドエンドぶりに、初めて時間返して欲しいって思った。
いや、作品としては良いんだけどね……なにしろ見終わったあとの心の沈み方が半端ない。


同じく後味悪い映画として、ファニーゲームUSAとかもあるのだけど、あれは一周まわってそういうものとして見れたんだよね。
主人公の男達があまりにも罪悪感なく、とある家族を恐怖に陥れて悪逆非道の限りを尽くした上に殺してしまうという話なんだけど、
あれはもはや、映画の反則気味なギミックもあって(途中でリモコン取り出して画面を文字通り巻き戻してやり直したりする)
2人はゲームの世界にでも入って悪人プレイしてるのかなー?的に見ることが出来た。


でもミストに関してはそうもいかない。主人公がラストに背負う業の深さと絶望は、これ以上ないだろうと思う。


ウォーキング・デッドとかも大概救いのない話なので絶望もあるけど、でもあの世界は、世界全体が崩壊して絶望状態にあるから、
辛いのは自分だけではないという意味でむしろ良い方と思う。

でもミストは、崩壊したかに思われた世界が元に戻ってしまって、それは他の人たちにとっては幸せなことなのに、
主人公が失ったものはもう二度と戻らなくて、あとすこし、希望を信じることが出来ていたら違ったのに、
という本当に絶望しかないエンディングなので、まぁ、精神の調子がよくない人は絶対に見てはいけない。


もし見るなら、ミスト見たあとにインディペンデンスデイ続けてみるといいよ。それかバーフバリ。もしくはカンフーハッスル。どれもスッキリできます。




ちょいちょい他作品の名前を出すことによって無理やり10作品に収めた好きな映画10選でした。