箱庭遊び

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名刺代わりの漫画10選〜後編

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後編だよー!
前編まだ読んでない、って人は後からでもいいのでぜひそっちもチェックしてみてね。
渾身の滾りをぶつけているので。


www.melsimoon.work





ゴーストハント

怖がりのくせしてホラーが大好きなんですよ。
でも、ただよくわからない怪奇現象に遭遇して、よくわからないままもやっと終わる、
みたいな話は好みじゃない。

怪異には立ち向かって成敗してこそ面白い!
この漫画は、そんな欲望を満たしてくれました。



原作は小野不由美先生の『悪霊がいっぱい』シリーズです。

新装版でゴーストハントに改題されてる。


ごく普通の女子高生の麻衣ちゃんが、学校で心霊事件に遭遇して、
それを解決しにやってきた、やたら顔の良いゴーストハンターたちと関わっていく話。

この幽霊退治の仲間たちがですね、

・心霊の専門家
陰陽師
霊媒
・神父
・坊さん
・巫女

と、あらゆる方面からのエキスパートが集まってて、
彼らが自分の得意分野を駆使して怪異に立ち向かっていく様子が、本当に面白い!

怖いシーンはちゃんと怖いし、
でもしっかりそれを解決してくれるから、もやっと感残らず後味すっきりだし、
その解決の方法も、科学的な方面から見たり、霊的にでも現実の仏教や神道に則っていて、説得力がある。
という、オカルト作品として完璧過ぎてどこからおすすめしたらいいやらって感じなんだけど……。

若干のネタバレをしてしまうと、まず1巻で起こる事件に霊が出て来ない。
霊の仕業かと思われた事件を、実に現実的に解決してしまう。
そうやって読者を惹きつける手法も見事だし、しかし次からはマジモンの霊が出てきて、これこれホラーの醍醐味! 
というのを存分に味わわせてくれる。

そうして心霊事件を追う中で、ひとつの大きな事件に遭遇するのだけど……という感じ。

12巻で一旦最終回を迎えたあと、3巻続編が出ています。

12巻の話もめちゃくちゃ面白いのだけど、この3巻の話がま〜〜面白いので、ぜひともここまで読んで欲しい。


あとゴーストハント、何がいいって、
ここ絶対にくっつくんだろうな少女漫画だし、っていう人たちがくっつかないところがまたいい。

その理由がまた、作品全巻を通しての巨大な伏線だったりして、
心構えせずに読んでるとあ〜〜〜うっそ〜〜んってなるので、まぁ、読んでみてね。




ふしぎ遊戯


舞い上がれ朱雀だよ。
世代被ってる人は、一回くらいアニメのOP聞いたことあるかもしれない。


今なら期間限定無料お試し版も!


四神(青龍・朱雀・白虎・玄武)をなにで覚えたか、っていう質問に、
このふしぎ遊戯を挙げるひとは多いみたいです。
わたしもそのうちの一人。

主人公のJC美朱ちゃんは、図書館で出会った本の中に吸い込まれて、昔の中国の世界に来てしまう。
そこで朱雀の巫女とやらに祭り上げられて、なにやら七星士とかいう仲間を探して朱雀を呼び出さないといけないんだけど、
一緒に吸い込まれた友達の唯ちゃんが、まさかの敵国に渡ってしまって……!?

的なやつ。

こうやって書くと陳腐なんだけど、物語は実に骨太で面白いです。


主人公が15歳の女の子だっていうのに、結構殺伐としてる。
戦闘シーンは激しいし痛いし、わりと人がバンバン死にます。

その上、人間の葛藤がきちんと描かれていて、
「本の中に吸い込まれる」というファンタジックな始まり方をするものの、
「本の世界の人間が、自分が物語の中の人物であるという事実を知った時、何を思うのか」みたいなところまでちゃんと描いてくれている。

終盤、物語は現実と本の世界両方に及んで、最終的に現実世界に干渉し出すからまぁー大変。

基本少女漫画のはずなんだけど、少女漫画として読むと、ほんとにこれ少女向け?
ってなるくらい骨太なので、少女漫画はあまり、って人もぜひ読んで欲しい。


ちなみに、完結しているのはこの最初に出たシリーズの『朱雀・青龍編』と、
その前日譚である『玄武編』です。
今は『白虎編』を連載中。


玄武編も読んだんですけど、やっぱり子供の頃に知った作品というのもあって、朱雀・青龍編が好きですね〜。

たぶん、初めて推しの死に遭遇した作品だな……。



ツバサ-RESERVoir CHRoNiCLE-

ツバサ(1) (週刊少年マガジンコミックス)

ツバサ(1) (週刊少年マガジンコミックス)


これはですね、CLAMP作品でどれを勧めようか迷ったあげく、
全ての作品に繋がっているということでこれをチョイスした、その結果です。


スターシステムってご存知?

日本だと手塚治虫先生とかもよく使ってたらしいんだけど、
ざっくり言うと、同じキャラクターを複数の作品に登場させること、です。

で、CLAMP作品っていうのはそれがものすごく多いんですよ。

この作品は、
『次元を移動する』という手法を使って、同じ見た目同じ名前だけど、ちょっと違う人たち、を大量に登場させています。
それが、これまでCLAMP作品に登場してきたキャラクターたち。

というかそもそも主人公からして初出は他作品で、
主人公のシャオランとサクラ姫は、
カードキャプターさくら』の登場人物である、「さくらちゃん」と「小狼くん」


この「さくらちゃん」と同じ顔をしたサクラ姫が、
とある事情により、記憶を羽根という形で多数の次元に飛ばしてしまい、それを集めなければ死んでしまう、という危機に陥る。

そのため、シャオランは次元を渡って羽根を回収する旅に出るのだけど……

この時、次元を渡るための手伝いをしてくれる人が、
次元の魔女と呼ばれている侑子さん。

このキャラクターがですね、『xxxHOLiC』という漫画のメインキャラクターなんです。

しかも、ここに関してはただのスターシステムではなく、
この『ツバサ-RESERVoir CHRoNiCLE-』と『xxxHOLiC』が同時に物語が進行する、という、
なんともややこしい話の構造になっていて……。

これハイパーリンクっていうんだそうです。ソースはwiki
ようするに両方読まないとなんのこっちゃ、な作りになっている。

こんな大胆なこと出来るのCLAMP先生くらいだよ。

いや、知らんけど。他にもいる? いたらぜひ教えてください。
同時に二作品連載して、しかも両方読まなければ意味が通じないシーンが出てくる、なんていう手法取ってるの、CLAMP作品しかわたしは知らない……。

しかも掲載誌違うんだよ……。
ツバサは少年マガジン、ホリックはヤングマガジン。途中から別冊マガジン。
そんなん、ファンは両方追いかけなきゃ、ってなっちゃうよねぇ。

で、一応一回完結してるんですけど、
どっちも続編的に続いていて、それもまた二作品繋がりまくってるからもうさ……。


その上、先述したカードキャプターさくらも実に16年ぶりに新章が始まって。


で、実はツバサの最終回間際で、このカードキャプターさくらの『さくらちゃん』らしきキャラが登場するシーンがありまして、
で、そこで結構重要なやり取りがあり、
もしやこれ……カードキャプターさくらまでもが、ツバサとホリックに繋がるのか……?
と、戦々恐々としている。のが現在のファンの心境です。

ホリックではすでにカードキャプターさくらの『さくらちゃん』が同じ世界に存在する、という記述はあったんですが、
カードキャプターさくらの物語にホリックやツバサのキャラが登場したことはまだないんですね。
今連載しているクリアカード編で、今後出てくるのかどうか、というところ……。


とまあ、そんな複雑なのはうーん、ってなっちゃう人には勧められないのだけど、
「なにそれ、そんなん二倍、三倍おいしいってことじゃん!?」
ってなる重篤な方にはとてもおすすめです。
わたしがそうでした。


繋がっている部分も面白さの一つなんですけど、
物語自体も非常に面白い。

特に終盤、これまで伏せられていたキャラクターの秘密が明かされた時なんて、
そんなことって〜〜あ〜〜〜〜〜!
って、ページをめくる手が止まらなくなりました。

いやすっげ複雑な仕掛けがしてあったので、ちょっと紙に書かないと人に説明できないくらいなんだけど……。

これもやっぱり最終回で見事なタイトル回収があるので、ぜひとも読んで欲しい。

で、多分途中でホリックも読みたくなるし、
最後まで読んだら続編も読みたくなると思う。

×××HOLiC(1) (週刊少年マガジンコミックス)

×××HOLiC(1) (週刊少年マガジンコミックス)


xxxHOLiCはがらっと空気感も、絵柄すら若干違う。
怪しいお店を舞台に、四月一日(わたぬき)くんが奇妙な出来事に遭遇していく話。

ホラーっぽさもあるけど、そんなにものすごく怖い感じではないので、怖いのだめの人でも読めると思う。

両方読むと「うへ〜〜〜そういうこと〜〜〜」ってなるので、ぜひ。


ちなみに、最初に触れたCLAMP作品は魔法騎士レイアースでした。



B.B.joker


これ知ってる人そんなにいないんだよね……。
わたしが高校生の時、クラスでめちゃくちゃはやったんだけど。局所的な流行だったのだろうか。


全五巻でとても読みやすい、実にシュールなギャグ漫画です。

にざかなさんて漫画家さんなんですが、
これ、ネタを考えている「にざ」さんが男性で、作画の「かな」さんが女性なんですね。

なわけで、少年漫画向けのシュールなギャグを少女漫画の絵で表現してるので、
そのギャップがものすごく面白い。

わたしは「安藤くん」と「修さん」と「夫婦なふたり」が好き。

ギャグも面白いけど、キャラクターがとても魅力的で、
キャラ萌えも出来るし、一応終盤に向けてストーリーもあるので関係性萌えもできる。
だからオタクにものすごいおすすめなんだ……みんな読も……。

名作だと思うんだけどな〜。今からでもアニメ化してくれないかなって思ってる。
今読むと、修さんは三木眞さんで再生されるし、安藤くんは何故か小野賢章くんだったな……。



7SEEDS


2001年から連載が始まったこの作品。
2017年、ついに堂々の完結を迎えました!

めっっっちゃくちゃ面白いSF漫画です。


地球が滅亡の危機を迎え、
時の政府はなんとか人類を存続すべく、選ばれた数十人の若者たちを、冷凍保存して未来へと送り出す。

そうして選ばれた、春、夏A、夏B、秋、冬チームのメンバーたちが、
滅亡後の地球を生き抜く、壮絶なサバイバルの物語。


この選ばれたメンバー、チームによって選出基準が異なっていて、
ある種の分野に秀でた者もいれば、なんの変哲もない一般人もいたりする。
その基準の理由も物語が進むうちに明らかになっていく。

徐々に明かされる世界の真実とか、
極限状態に置かれた人間ドラマとか、読み応え抜群です。

途中から追いかけて読んでいたので、
最終回間際は気になって本誌を買ったりしてました。

SFやサバイバル系が好きなら、読んで絶対間違いない作品。


絶望的な状況に晒される話って、読んでる側も結構きつかったりするじゃないですか。
たとえば『ぼくらの』とか……

ぼくらの(1) (IKKI COMIX)

ぼくらの(1) (IKKI COMIX)

あれもすごい面白い漫画なんですけど、絶望的過ぎて実にしんどい。


でも7SEEDSは、緊迫した状況ながらも希望があります。
ちゃんと最終回で大団円を迎えます。そこは安心して読んでほしい。

まぁ、非常に辛い思いをするキャラもいるんだけどそれはうん……辛いけど、でも未来に希望はたしかにある。

読み始めちゃったら多分最後まで一気読み。


ちなみにその後外伝が一巻出ていました。

わたし読んでなかった……!読みます。




月光条例

ごめん10作品に絞れなかった! どうしてもこれ入れたかった!
しかし迷ったのが、わたしこの作品を知ったのが結構近年でですね、昔から影響受けてたかっていうと違うんですよ。
でも、読み終わった今間違いなく影響を受けているので、入れました。

藤田先生の作品は、他にも『うしおととら』とか、今アニメやってる『からくりサーカス』とかも読んだのだけど、
圧倒的に月光条例が好き。

月光条例の物語を簡潔に完璧に表す文章は、月光条例1巻の冒頭の文以外にないと思うので、引用します。


「ヒジョーにメイワクなお話をしよう。
何十年かに一度、真っ青なお月さまの光が地上にとどく。
そうすると、世界が変になってしまうのさ。
いやいや、君たちの住んでいる世界じゃない。
子供たちの読む「おとぎばなし」の世界がおかしくなるんだよ。
だから「おとぎばなし」の世界の長老たちは話し合って、
たったひとつの法律をつくったんだ。」

出典:月光条例1巻


それが、月光条例

月の光でおかしくなって、物語から飛び出してきたおとぎ話の人物を、
主人公「月光」が、パートナーの「鉢かづき姫」や「エンゲキブ」たちと、元に戻していく話。

なんだけど……なんだけどさ……。


終盤への伏線の張り方が神がかっている。
いや、藤田先生の作品どれも終盤の伏線回収が見事なんだけど、月光条例は本当にすごい。


みんなもよく知っているおとぎ話の登場人物たちが、
おとぎ話の世界を守るために役割を演じている、という設定がまずめちゃくちゃ面白い。

一寸法師赤ずきん、シンデレラ、桃太郎……有名なキャラクターたちが、それぞれに重厚な物語を背負って、
毎回、燃える展開で活躍する。

そうして、終盤で衝撃の事実が明らかになると共に、
同時にそれまでの藤田作品のファンをどん底に突き落とす、ものすごい展開があって……。

「物語の中の世界が存在する」という設定を巧みに使って、
あんなにメタ的な衝撃を突きつけてくれるとは思わなかった。
(ちゃんと救済はあります)

で、その上で迎える最終回。
もう、ほんと、こういう物語じゃなきゃ描けない展開が待っていて、
文字通り声を上げて泣いてしまった。

こんな終わり方、こんなハッピーエンドってありか!
って、良い意味での叫び。

だからね、もし藤田先生の他作品を読んだことがない人は、
ぜひ、「うしおととら」と「からくりサーカス」だけでも読んでからこちらを読んで欲しい。
面白さが倍違う。
読まなくてもめちゃくちゃ面白いんだけど!

先述のCLAMP作品のようなスターシステムハイパーリンクっていう程じゃないんだけど、ちょっとだけ関わってくるので。


それから、個人的にはぜひ、漫画描きや字書き、すべての物語を作る人たちにこそ読んで欲しいな。



長くなったけどここまで読んでくれてありがとう!